ゆるすということ/愛するということ 1-1

 

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ゆるすということ/愛するということ

正しいことはよいことですが、正しくあろうとする気持ちが、

人にもただしくいさせようといいう気持ちになり
いつしか支配的になることもあります。

二十代の半ばの頃、ロサンゼルスで

ホームレスへのボランティア活動をしていたころのことです。

ホームレスの人たちに順番で

サンドイッチを手渡していくのですが、

あるとき最後の方になると
ひとりの黒人男性が何度ももらいにきたのです。

サンドイッチは残っていれば

全部配ることになっていたので、

私は気になりながらも渡していました。

その後、片付けをしていたところ、

パンだけが何万も地面に捨てられているのを発見しました。

「何度ももらいにきたあの人が、

中身のハムやチーズだけを食べて、

パンをそのまま放り投げていたに違いない」

とすぐにわかりました。

 

私は最高に腹が立って、

 

ゆるせない、わからせてやりたい、

 

という気持ちでいっぱいになりました。

 

そして、テーブルの片付けやゴミ拾いなど

後片付けをしながらリーダーの白人男性に、

そのことを抗議しました。

リーダーは作業しながら、

ふんふん、と聞いているばかりです。

私は、捨てられているパンを指差して

「で、どうしたらいいの!?」とリーダーに訊ねました。

するとリーダーは、その手を止めて穏やかにこう答えました。

「鳩が食べるから、そのままでいいよ」

 

※ゆるすということ/愛するということ 1-2へと続きます。

  

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